夢のマイホーム、間取りを考えたり設備を選んだり…と決めることはたくさんありますが、忘れてはいけないのが庭づくりの計画です。家が完成してからじっくり考えることもできますが、おすすめは家づくりの計画と同時進行で進めていくこと。庭づくりを新築時にするべき5つの理由について解説していきます。
目次
敷地全体をデザインすることができる
建築後に庭づくりを考えると、やりたいことができない場合がある
防犯性、安全性を確保できる
すべてが完成した状態で引っ越しができる
庭づくりの予算と家づくりの予算を一緒に考えられる
まとめ
敷地全体をデザインすることができる
「家づくり」という言葉から、どんなことを想像されるでしょうか?リビングやキッチンの配置、子供部屋の有無などの間取りの検討でしょうか?それとも、お風呂や洗面台のデザイン、ドアなどの建具や壁紙の色などのインテリアのことでしょうか?
実は「家づくり」では建物を作るだけではなく、その建物を建てる「敷地」をデザインすることがとても大切です。そしてその敷地をデザインすることは、庭づくりへとつながっていきます。建物を敷地のどこに配置するのか、家を建てる高さはどうしたらいいのか、駐車場や前面道路からのアプローチはどうとるのか、庭で子供を遊ばせたい、リビングから外を眺めてリラックスしたいなどの希望を叶えるためには、どんな場所にどのような庭を作ったらいいのか…。建物だけではなく、敷地全体に目を向けると、間取りに対する要望も変わってくるかもしれません。
「家庭」という言葉は「家」と「庭」からできているように、「庭づくり」と「家づくり」は切っても切れない関係。「庭づくり」は「家づくり」の一部、ととらえ、間取りを検討する段階から庭づくりについても考えていきましょう。
建築後に庭づくりを考えると、やりたいことができない場合がある
家の周りには雨水や下水の点検マスがあったり、地表面からは見えないものの、上下水道やガスなどの配管が埋まったりしています。例えばカーポートの柱を立てようとした場所に配管があると、その場所に設置するのは難しくなってしまいます。配管工事をやりなおせば可能な場合もありますが、余計な費用が掛かってしまうことに…。
「この辺に木を植える予定」「ここには花壇をつくりたい」「玄関の南側のところに2台分のカーポートをつける予定」など、大まかな内容でも構わないので、家づくりと一緒に庭づくりの計画を立てておけばこういったトラブルを避けることができます。
また、「インターホンの子機を外付けの門柱に設置したい」「駐車場から玄関までが少し暗いから、ここの照明をつけたい」など、電気工事を伴う希望は特に、家づくりと一緒に考えておきましょう。事前に工務店やハウスメーカーと相談しておけば、インターホンの子機を外付けするために配線をしてくれたり、室内でon/offできるスイッチやタイマー式の外コンセントを設置しておいたりできるので便利です。
防犯性、安全性を確保できる
「新築工事が終わったけど庭づくりをしていない」というのは建物の周りに何もない状態です。この状態はつまり、フェンスやブロック塀などの囲いや、場合によっては土留めなどの境界の仕切りもないため、敷地内にどこからでも侵入できてしまう可能性があります。また、舗装工事などもされていないので足場が悪く、近くに街灯などがなければ、夜遅くに帰宅したときなどは特に、足元がよく見えないのでとても危険です。
また、入居後に庭づくりの工事をするということは、「知らない人が敷地を出入りしていても工事の人なのか、まったく関係のない人なのかどうかがわからない」という状況を作り出してしまうことにもなります。
共働きの世帯が増えた昨今では、日中、誰もいないところで工事してもらう機会が多いと思いますが、例えば業者の都合で一日工事をしない日があったとして、その日に全く関係のない人が敷地を出入りしていたとしても、近隣の人からみれば「工事の人かな」としか認識されないのです。
せっかくの新築の家、安心して住むためにも、庭づくりは家づくりと同時に考えておいて、早めに工事をしてしまうのがおすすめです。
すべてが完成した状態で引っ越しができる
家づくりと庭づくりを同時にすすめておけば、早めに庭づくりに着手できるので、すべてが完成した状態で引っ越しをすることができます。
例えば引っ越し後に庭づくりをすると、工事の内容や規模にもよりますが、工事期間中、自分たちの車や職人さんの車の置き場所を確保するために、駐車場を借りる必要がでてくることがあります。また、家の中にいても工事中の音は意外と気になるもの。特に小さなお子さんがいるご家庭では、お昼寝の邪魔になってしまうこともあります。「高低差があって引っ越し作業が大変だった」「郵便物が届いたけどポストがなかった!」なんていうマイナートラブルも…。
「庭づくりは引っ越した後にゆっくり考えたい」と思う方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、引っ越し後に新しい家で生活を始めてから庭づくりをすれば、木を植える場所やフェンスの高さなどをイメージしやすい、目隠しの塀など本当に必要なものかどうかしっかり判断できるなどのメリットもあります。そういった場合は、家づくりと一緒に庭づくり全体の計画を立てておいて、ポストや表札などの生活必需品の取り付けや、土留めや階段などの高低差を解消する工事だけは先にやっておき、残りは引っ越し後にするなど、工事を何段階かに分けると便利です。
庭づくりの予算と家づくりの予算を一緒に考えられる
新築の資金計画は、最も頭を悩ませることの一つかもしれません。自己資金と借入金とのバランスや、月々の返済額など、決めなければならないことがたくさんありますが、特に大切なのが、総予算をどのくらいに設定するかではないでしょうか。ですが家づくりのことだけを考えて、「あれもつけたい」「こっちの設備のほうがやっぱり使いやすそう…」などと夢や希望をどんどん膨らませていくと、予算も膨らんでしまい、気が付いたときには「庭づくりの予算が残っていない」なんていうことになりかねません。
新築時に家づくりと一緒に庭づくりも始めていれば、庭づくりにどのくらいの費用が必要なのかわかるので、全体の予算を把握することができます。
また多くの場合、新築時の住宅ローンに庭づくりの費用も組み込むことができます。ただし、必要な書類や手続きは銀行によって異なりますので、工務店や住宅メーカーの担当者などに、事前に相談しておきましょう。
ちなみにリフォームローンを利用して、住宅ローンとは別に庭づくりのためにローンを組むこともできます。ですが、リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高い場合が多く、最終的に費用がかさんでしまうことが多いので注意が必要です。
その後の生活をゆとりあるものにするためにも、家づくりと庭づくりの計画を一緒にすすめて、全体の予算を把握できるようにしておきましょう。
まとめ
庭づくりは新築時に同時に進めると、敷地全体をデザインすることで住まいのクオリティを高めることができたり、予算が把握できたりするなど、メリットがたくさんあります。建物の間取りを検討する段階で一度、庭づくりについても大まかな方向性や計画を確認しておけば、その後の計画もスムーズに進みます。「家づくり」と「庭づくり」、同時に進めてより快適で素敵な住まいを作りましょう!
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2024年1月30日更新
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎