外構工事はお家と一緒に計画する場合と、外構工事は後回しにする場合がありますが、住宅と外構を同時設計しない場合などには、後々になって思った通りとならないケースも発生するので注意が必要です。このページでは、お家を建てる前、外構工事を依頼する前に知っておいて欲しいことを解説しています。
お家の設計と同時に外構のことも考えておこう
新築でお家を建てようとお考えの場合には、必ず同時に考えておきたいのが外構エクステリア工事です。外構エクステリアはお家の格を引き上げるのはもちろんですが、日常生活の暮らしやすさなども左右します。資金的なことなどで外構工事を後回しにするのは良くあることですが、工事を後回しにしても、外構の基本のコンセプトやゾーニングなどは、できるだけお家の設計時に同時に考えておきたいものです。お家の排水構造や立水栓の位置、電源の引き込みや屋外コンセントの位置など、お家の設計時に外構のことも予め考えておかないと、大変使い勝手の悪い生活空間となってしまいます。
日常生活と将来のことをイメージしたゾーニング
お家を新築するとき、外構やお庭をリフォームするときに、どうしても重視してしまうのがデザインですが、デザインにこだわると同じくらいにこだわって欲しいことが、日常の使い勝手と将来のこと。
外構エクステリアを検討するときには、まずは敷地全体のゾーニングを考え、それに則って詳しく設計を行っていきますが、その時に考慮しておきたいことは、少し先の将来のこと。今は子供達が小さいけど、高校生や大学生になったときのこと。両親と同居する可能性、家族が増えて交通手段が変わり、自転車が増えた、自動車が増えた等、家族構成や環境の変化などによっても、外構やエクステリアに求めるものも変わってきます。できることなら、少し先の将来のことを考えてプランニングできれば良いですね。

デザインの志向を決めておこう
外構エクステリアで多くの方が重視するのが「見ため」の「デザイン」です。外観デザインを理想形に近づけるなら、最終的な全体イメージを具体化しておきましょう。お家とアプローチの柄と色目、カーポートと門扉やフェンス、郵便ポストなど、ひとつひとつを好みで選んでいくんは大変楽しいですが、最終形をイメージしておかないと、アンバランスなちぐはぐなものになってしまいます。
特に、お家の外壁と屋根、玄関扉などの建具と外構エクステリアとのバランスと調和で、そのお家の格も一層高まっていきます。
上記のふたつの写真は、お家の新築時に土間とカーポートだけ用意し、シンボルツリーや植栽(庭木)、門扉とフェンスなどは、追々考えていこうということで、いつの間にか5年経過してしまったというお家です。「やっぱり門もフェンスも何も無いのはダメ」ということでお問合せを頂ましたので、お客様のご要望を聞く前にソフトでちょっと遊んでみました。門扉とフェンスを黒系のものにしてみましたが、確かに引き締まって見えますが、お家とカーポートとのカラーバランスは悪いと感じます。敷地右の白っぽいフェンスはお隣のフェンスとのことですが、境界を明示するためのものだと思いますので、こちらの敷地内に別のフェンスは必要ないケースですが、右の隣家のフェンスと正面のフェンスも色目も合わせたら、借景ならぬ借フェンス的なイメージとなるのではないかと。
このように、頭の中のイメージをできるだけ、工事前、契約前に全体像をカラーで落とし込むことが、外構デザインを理想形に近づけることに繋がると感じます。
予算を検討しておこう
お家を新築される場合、リフォームする場合、外構やエクステリアを検討する場合など、打合せが進むにつれて、工事が進むにつれて、費用が少なくなることより、費用がかさむことの方が多くなってしまいます。その場合、予定していたものを削るか、安価なものに置き換えるかなど、都度の判断が必要となってしまいます。そのような状態になると、デザイン面、機能面など、様々なところへ影響し、トータルバランスが崩れることにより、理想形からは大きく乖離してしまうことに。
そうならないためには、予算枠を3段階で考える。絶対に超えてはならない予算枠。できるだけ納めたい予算枠。希望の予算枠。このように予算枠自体を設定おくと、削るか換えるかで判断を求められた時に、予算枠とデザイン面と機能面を考えて答えが導き出しやすくなります。こんな手法も事前に考えておいて損はなさそうですね。
駐車スペースの確保をしておこう
駐車スペースは実用性を第一に考えましょう。車が出入りする道路の幅、敷地の間口、駐車スペースの向きによって、実用的に必要な面積とサイズは異なってきます。また、車種によっても、ボディタイプによっても、駐車スペースの面積とカーポートのサイズは異なってきます。車の長さは、軽自動車で3.4m~大型車で5m程度です。前後を歩く、荷物の積み下ろしなどを考えると車の長さに最低でもプラス20cmは欲しい所です。大きな荷物を積みおろすことが多い、お年寄りが乗り降りすることが多いなどの場合は幅に前後左右に余裕が欲しいところです。
特に、スキーやスノーボードが趣味、背の高いSUVやRV車などの場合は、天井高も良く考えておきましょう。また、雨の日の洗濯物を干すところを兼用したい。大きなものを洗うときに使いたい等、主たる目的以外での使用の可能性も考えておきたいものです。

バリアフリー化を考えておこう
ご自宅でも将来のことを考えて、車椅子で車椅子で安全に移動できるバリアフリーのことを考えておきましょう。家の玄関から道路に出るまでの通路に段差があったり、車椅子では通れない幅の門扉など、デザイン重視の場合に見落としがちなものがバリアフリーです。将来介護が必要になったときに、改めて外構工事を行わずとも、車椅子でも通行可能な仕様にしておいたり、後からでも備えスロープや手摺などを施工できるようにしておくなどの工夫も検討しておきましょう。

屋外コンセントの設置を考えておこう
屋外コンセントはあると非常に便利です。常時必要なボイラーや浄化槽モーターや照明器具や芝刈り機や高圧洗浄機など、お掃除やDIYなどの場合にも必ず必要になってきます。また、駐車スペースの位置や剪定が必要な植栽や生垣など、延長コードが届く範囲にコンセントの設置を行っておきましょう。屋外コンセントや外部電源の確保は、後付は費用も高額になってしまうので、敷地のゾーニングの検討時に考えを固めておきたいものです。
敷地の土盛りを控えめにしておこう
お家を新築される場合などで敷地造成を行った際に土盛りが高めになっている敷地を見かけることがありますが、外構工事で土間コンクリートを打つ場合は、下地を含め最低20cm程度は掘り下げる必要があります。従い、土間コンクリートにする場合は、前工程の工事業者に予め伝えておくと、手間と費用が少しでも省力化できるのでご参考としてください。
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2024年1月26日更新
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎



