年に1度樹形の乱れを整える剪定!
「カラタネオガタマ(唐種招霊)」は、中国原産の樹木で、葉はやや厚く、わずかに黄色を帯びた緑色で光沢があります。初夏に咲く花は黄白色で、バナナに似た甘い香りがします。日本には、明治時代に持ち込まれたとされています。
カラタネオガタマは、生長が遅いので、剪定は樹形を整える程度で十分ですが、放任すると樹幹が大きく乱れてしまいます。この記事では、カラタネオガタマの剪定方法や基本の育て方などをご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
目次
カラタネオガタマ(唐種招霊)の基本情報
カラタネオガタマ(唐種招霊)の特徴
カラタネオガタマ(唐種招霊)の剪定のタイミング
カラタネオガタマ(唐種招霊)の剪定道具
カラタネオガタマ(唐種招霊)の剪定メリット
カラタネオガタマ(唐種招霊)の剪定方法
カラタネオガタマ(唐種招霊)の育て方
カラタネオガタマ(唐種招霊)の病害虫
カイガラムシ
まとめ
自分での剪定は事故に注意!
カラタネオガタマ(唐種招霊)の基本情報
属名:オガタマノキ属
科名:モクレン科
学名:Michelia figo
和名:唐種招霊(カラタネオガタマ)
別名:トウオガタマ
原産地:中国
樹高:3~5m
区分:常緑樹、高木
耐暑性:普通
耐寒性:やや弱い
開花期:4月~6月
花色:黄色、複色
用途:シンボルツリー、目隠し、生垣など
花言葉:甘い誘惑
カラタネオガタマ(唐種招霊)の特徴
カラタネオガタマはバナナに似た甘い香りの花が魅力の樹木です。花は直径3cmほどで、黄白色で縁が淡紅色になります。4月~6月頃、二年枝の先にについて開花します。葉は単葉で互生し、葉身は長さ4~8cmほどで、縁は全縁です。10月~11月頃、果実は黒褐色に熟して割れ、中から赤色の種子が現れます。
品種・近種
【パープルクィーン】
濃い紅紫色の品種。
【ポートワイン】
花弁の縁が赤く染まる。
カラタネオガタマ(唐種招霊)の剪定のタイミング
カラタネオガタマの剪定の適期は花後の6月です。
放任しても自然に樹形がまとまりやすいので、不要な枝を切り大きさを整えることをメインに剪定を行います。
カラタネオガタマを含めた、樹木別剪定時期年間カレンダーを作成しました。興味がある方は、ぜひご覧ください。
カラタネオガタマ(唐種招霊)の剪定道具
カラタネオガタマの剪定は、以下の剪定道具を揃えておきましょう。
・軍手
・植木バサミ
・剪定バサミ
・刈り込みバサミ
・ノコギリ
・脚立
・癒合剤
ハサミやノコギリなどの剪定道具は作業に適した物を使用しましょう。刃物は自分の手に馴染むものを使用しましょう。使いにくいものや古くなり切れ味の悪い道具は、思わわぬケガや事故を引き起こす原因となりますので、清潔で自分にしっくりくるものを使うようにしましょう。
使用したハサミやノコギリは木くずや樹液がついたまま放置しておくと、錆びてしまいます。樹木に負担をかけ、弱らせないようにするためにも、使用後は手入れを行い、使用前はしっかり消毒を行いましょう。
カラタネオガタマ(唐種招霊)の剪定メリット
カラタネオガタマは生長は遅いものの、放っておくと樹形が乱れるので、花後すぐに乱れた枝を剪定することにより、樹形をコンパクトに美しく保つことができます。また、株全体を透かすことにより、日当たり、風通しをよくし、病害虫を予防することができます。カラタネオガタマは、美しい樹形をキープするためにも、1年に1回は不要枝を整理する剪定を行いましょう。
カラタネオガタマ(唐種招霊)の剪定方法
カラタネオガタマの剪定は花後の6月に行います。
樹高をおさえる
株の中心となる芯を、上に伸び広がらないよう管理しやすいサイズまで切り戻し、樹高をおさえましょう。
枝を間引く
木の内部まで光が射すように、混みあった枝や絡んだ枝、幹吹き枝などの不要枝を切り取り、枝葉が混みあった部分は葉が重ならないように間引きます。
徒長枝を切る
徒長枝にはほとんど花芽がつかないので、花が終わったころにつけ根から切り取る。
カラタネオガタマの剪定は、花芽分化が始まる7月以降は、花芽を残すよう注意して行いましょう。葉のつけ根に花芽はつきますが、この時期は区別がつきにくいので、区別がつきやすい秋以降に剪定を行うのもよいでしょう。
■剪定方法をさらにくわしく知りたい方は、下記の記事がおすすめです。
カラタネオガタマ(唐種招霊)の育て方
カラタネオガタマは管理がしやすく初心者でも比較的育てやすい樹木です。
日当たり
半日陰を好みます。
日差しが強いと葉焼けを起こすことがあるので、西日が当たるような場所は避けます。
水やり
水やりは、基本的に必要ありません。
夏に日照りが続き、乾燥する場合は水やりを行います。
肥料
寒肥は堆肥などの有機物を中心に施します。開花後の6月頃には油かすなどをあたえましょう。
植え付け
植え付けの適期は7月~9月です。
寒風、強風に弱いので植え付けの場所には気をつけましょう。
カラタネオガタマ(唐種招霊)の病害虫
病害虫の発生は比較的少ないですが、虫害には少し注意が必要です。
虫害で気をつけたいのが「カイガラムシ」です。
カイガラムシ
植物に寄生し汁を吸い、生育を阻害します。排泄物にすす病が発生することがあります。
見つけたらブラシなどでこすり落として排除します。混みあった枝を剪定し、風通しをよくすることで予防します。
薬剤は成虫になる前に利用しないと、浸透しにくくなります。
まとめ
「カラタネオガタマ」は小さな黄白色の花を咲かせ、その花からはバナナに似た香りのよい強い芳香を放ちます。樹高もあまり高くならず管理しやすいため、人気があり、お庭のシンボルツリーとして植栽してみたいという方もいらっしゃると思います。
カラタネオガタマは、生長は遅いものの放任すると樹形が乱れてしまうので、1年に1度、花後に適切な方法で樹形の乱れを整える剪定が必要です。ぜひ、この記事を参考に剪定を行ってみてくださいね。
カラタネオガタマの剪定やお手入れで困った場合は、ぜひ庭のプロ集団『庭.pro』へご相談ください。
皆様の庭木が健康に育つよう、お手伝いができれば幸いです。
2024年1月29日更新