秋はガーデニングシーズンに最適なシーズンで庭リフォームのチャンスです。半年後にやってくる春に向け、緑や花の咲き誇る爛漫のガーデニングをおしゃれに見せたい皆さんは、今から庭づくりをスタートしましょう。
目次
美しい春を迎えるために
ガーデニングのための庭づくりの下準備5点
①持続可能かどうか | ②気候に合った植物選び | ③日照を調べる | ④風通し、水はけ | ⑤庭土の改良
おしゃれな庭づくりのアイデア10選
①花壇 | ②枕木 | ③コンテナガーデン | ④トレリス | ⑤シンボルツリーのイルミネーション | ⑥アイランドテラス | ⑦芝生 | ⑧ウッドデッキボックス | ⑨生け垣 | ⑩板塀
まとめ
美しい春を迎えるために
秋にはホームセンターの店頭には、チューリップや水仙、クロッカスなどの秋植え(春咲き)の球根や、冬から春に収穫する野菜苗が立ち並び始め、ガーデニングに興味が沸き始める方も多くなります。美しい春を迎えるためには、半年前から「ガーデニングの準備」=「庭づくり」をしなければなりません。
また春に向け理想のお庭を作りたいと、「庭リフォーム」を検討中であれば、なるべく早めに動いたほうがよさそうです。庭に工事が入る予定でガーデンの工事が間に合わなさそうなら、秋植え球根は鉢に仮植えし、種まきはポットにまいて後で定植するなど、今シーズンは移動できるコンテナガーデンで楽しみながら、ゆっくり庭づくりを始めるのもよいでしょう。
まずは「ガーデニング」のための庭づくりの下準備や庭づくりのアイデアなどを考えることから始めましょう。
ガーデニングのための庭づくりの下準備5点
ガーデニングを始める前に、まずは夢見たイメージは自宅の外観に合っているか、土壌の環境や日当たりはどうかなどをチェックします。また生活スタイルに合っているか、家族の同意は得られるのか、予算内で収まるかなど、どこかに問題点はないかも始めに考えてみましょう。
ガーデニングのための庭づくり①持続可能かどうか
まずは作りたいと思っているガーデンは、あなたにとってまた家族にとって「持続可能かどうか」を考えます。雑誌などで見る素敵なガーデンに憧れ、真似してみたいと思っても、実際に暮らしてみると「思っていたのと違う」ということもしばしばあります。土に触れ、自然の恩恵にあずかるせっかくのガーデニングですから、植物を枯らせてしまっては、庭を見るたびがっかりしてしまいます。
まずは、自宅の敷地内に、ガーデンを設置するスペースがあるのかどうか敷地内の見取り図を描いてみるのもよいでしょう。人の動線はどうでしょうか?自転車が置けなくなったり、ゴミ出しの際にガーデンをまたぐことになったりしませんか?
また、子育て、介護、共働きなど、今のライフスタイルでも管理できる規模や難易度のガーデニングでしょうか。平日は水やりの時間がないなんてことはないでしょうか?
すべてクリアし家族の同意が得られたら、庭の専門業者から見積もりを取ってから具体的に検討してみましょう。

ガーデニングのための庭づくり②気候に合った植物選び
雑誌などで見て「この花を植えたい」と思っても、撮影地が北海道のガーデンであったり、外国の写真だったりすると、植物によってはお住いの地域では育たない場合があるので、図鑑やネットなどで耐寒性と耐暑性を調べて「関東・関西以西でも育つ」と書かれているものを選びましょう。
また近年の異常気象とも呼ばれる猛暑や少雨によって、10年前まで育て易いとされていた植物が育ちにくくなったり、枯れたりしてしまうケースも多発しているので、植物に詳しいスタッフがいる専門業者に尋ねてくださいね。総合的に見て、自宅に合った植物を提案してくれるでしょう。

ガーデニングのための庭づくり③日照を調べる
植物を育てるのに大切なのは「日光」と「水」「新鮮な空気」です。自宅の庭で、一日を通して日光の動きを見たことがありますか?季節によっては、実は朝しか日が当たっていなかった、という場合もあります。芝生は日が当たらないと育ちませんし、特殊な例だと、キク科の植物は、昼と夜の長さの変化をみて開花のスイッチが入るため、日が当たらないと花が咲きません。
しかし、すべての植物が、日当たりが良い場所を好むとは限らず、半日陰を好むもの(林の中に自生している植物や暑さが苦手なものなど)もあります。また、夏の西日が苦手な植物は意外と多く、キュウリなどの夏野菜ですら真夏の西日で枯れ上がることがあるほどです。西側の庭で、真夏に過酷な栽培環境になる場合、照り返し防止策を練ったり、落葉樹を植えて木漏れ日がほどよく降り注ぐような環境を整えたりします。

ガーデニングのための庭づくり④風通し、水はけ
高温多湿の日本では、風通しも重要です。植物は株元が蒸れると病気になり腐って枯れることがあるので、よく風が通り、涼しい環境を整えましょう。風の通りが悪い場所でガーデニングするなら、蒸れに強い植物を選ぶか、鉢植えにして、トレリスを立ててハンギングにしたり、アーチに絡ませたりするなどなるべく高い位置に飾ると風が通るようになります。
土壌の水はけをよくすることも重要なポイントです。粘土質の土なら軽石やパーライト、真砂土を混ぜ込みましょう。土地が低かったら土を盛ります。道路より高い土地でも水はけが悪いなら、擁壁の水抜き穴が詰まっている可能性もあります。水はけがあまりにもひどいようなら土中に暗渠管を通して水を流す工事が必要です。

ガーデニングのための庭づくり➄庭土の改良
ガーデニングは土づくりが大切です。新築でマイホームを建てた時に、新しく造成した土地だった場合、植物栽培に適さない土壌の可能性もあります。表面だけよい土が敷かれて、その下には建築ガラなどが混ぜ込んであるかもしれません。シャベルが入らずツルハシで掘ってみたらコンクリート片や鉄骨がごろごろ出てきた!などという場合、有料ゴミですので産廃業者に取りに来てもらわねばなりません。
ガラを取り出す作業は重労働で、素人にはなかなか難しいものです。専門業者に見てもらい、ガーデニングに適した土の入れ替えを依頼しましょう。良い土が入ったら、水はけの良いよう腐葉土を混ぜ込み、「植物を植える2週間前」までに堆肥を施します。
ほとんどの植物は弱酸性(pH6.5前後)の用土を好みます。「酸性雨」という言葉がよく聞かれるように、中国地方でも土壌は酸性に傾きがちです。酸性を中和するために「草木灰」や「消石灰」などを施します。逆に極端にアルカリ性に傾いている場合は、鉄やマンガンなどの吸収が阻害されうまく育ちません。近くにコンクリート塀がある場合、セメントからアルカリ分が溶けだしアルカリ性を示すことがあります。その時は「ピートモス」や「硫安」などを混ぜ込んでpHを下げましょう。いずれも「堆肥を入れる2週間前」までに混ぜ込んでください。
(ちなみに「pH」は何と読むか分かりますか?ドヤ顔で「ペーハー」と答えた人は昭和の人だそうです。今の子供たちは英語読みで習うため「ピーエイチ」と読むのが正解だそうです。時代の流れは恐ろしいですね。)

おしゃれな庭づくりのアイデア10選
実現可能な庭づくりの方向性が固まって来たら、次は具体化に向けてイメージを定めましょう。ガーデニングと言っても花壇だけではありません。オシャレな庭づくりのための様々なアイデアをご紹介します。
おしゃれな庭づくりのアイデア①花壇
家庭で親しまれる花壇と言えば、イングリッシュガーデンのような「ボーダーガーデン」、真ん中で島のように土を盛るスタイルの「アイランドベッド」、柵などで高畝に造った「レイズドベッド」、水はけバツグンの岩を積んだ野趣あふれる「ロックガーデン」、細長いスペースに低めの植物を植える「リボンガーデン」などがあります。
いずれも植える前に土づくりをしっかり行うのがガーデニングを成功させるポイントです。

おしゃれな庭づくりのアイデア②枕木

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花壇に枕木をあしらった庭づくりはいかがでしょうか。色とりどりの草花と、こげ茶色の枕木は相性抜群です。花壇の中にランダムな長さの枕木を数本立てると、縦のラインが強調され、立体的で完成度の高い花壇ができあがります。
枕木を立てる時は、たとえば1mの長さの枕木なら30cmほど地面に埋め込むと(地上部に出るのは70cmほど)倒れにくくなります。また、長尺の枕木を横にして積んで花壇にすることもできますよ。

おしゃれな庭づくりのアイデア③コンテナガーデン
庭に花壇を作るスペースはないけれど、家族や子供たちと庭づくりを楽しみたいというご家庭には、コンテナガーデン(鉢植え)をおすすめします。細長く狭い玄関アプローチでも、縦の空間を利用すればおしゃれに飾ることができますよ。
例えば棚で段差を出したり、フェンスや塀、枕木、カーポートなどにフックを取り付けたりしてハンギングバスケットを飾ることができます。ビオラなどの一年草や、アイビーなどつる性のものを枝垂れさせても素敵です。高いところに飾る時は風や振動で落下しないように気を付けてください。重たい陶器鉢などは落下すると割れて危ないので利用しないようにしましょう。

おしゃれな庭づくりのアイデア④トレリス
もし隣家に味気ないブロック塀があって、暗いイメージでおしゃれにならない場合は、トレリスで目隠ししつつガーデニングを楽しんではいかがでしょうか。クレマチスやつるバラを絡ませたり、前項でも例に出したハンギングバスケットにして飾ったり、なるべく高い位置に植物があれば日光があたり、成長がよくなるかも知れません。
白いトレリスやフェンスを利用すれば、目隠ししつつ太陽光を反射させ、間接的に日に当てる方法もあります。
おしゃれな庭づくりのアイデア⑤シンボルツリーのイルミネーション
マイホームを引き立てる、すらりと背の高いシンボルツリー。空気が冷たく澄んだ秋冬には、イルミネーションが美しく映えます。ハロウィンやクリスマスオーナメントを飾れば、イベントを盛り上げてくれますよ。それらしい樹形なら何でもクリスマスツリーになりますので、モミの木のような針葉樹にこだわる必要はありません。冬に枝だけになる落葉樹のイルミネーションもおすすめです。屋外にイルミネーションを飾る場合は防水のLEDライトを選びましょう。

おしゃれな庭づくりのアイデア⑥アイランドテラス
真ん中に土を島にして植えこむアイランドベッドの反対で、周りをガーデンでぐるりと囲んだテラス舗装スペースを作るアイデアです。ここにガーデンテーブルセットを置けば、自慢の花園の中、芳しい花の香りを楽しみながら何とも贅沢なティータイムを楽しむことができます。

おしゃれな庭づくりのアイデア⑦芝生
青々と茂った芝生は洋風ガーデニングの名脇役ですよね。芝というと広場のような広範囲を想像するかもしれませんが、ほんのわずかなスペースでも芝を敷くと、グッとおしゃれ度が増しますよ。例えばカーポートの土間コンクリートの目地に芝を使う例を、よく見たことがあると思います。同様に、郵便ポストの下や、通路と花壇のほんの隙間などちょっとしたところに芝生を植えてみてくださいね。ガーデニング上級者のテクニックです。芝生を貼るのに最適なシーズンは春ですが、その次におススメなのが秋のシーズンです。

おしゃれな庭づくりのアイデア⑧ウッドデッキボックス

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室内のリビングから同じ床の高さで屋外へと続くウッドデッキをお持ちの方も多いと思います。このウッドデッキと同色・同素材で、鉢植えの植物がすっぽりと入るボックスプランターを作成してみてはいかがでしょうか。今流行りのアウトドアリビングはグリーンとの共存が欠かせませんよね。ボックスの組み合わせは自由自在。浅いボックスを作ればビオラなど1年草をポットのまま入れて飾ることができますし、深めのボックスなら、コニファなどおしゃれな樹木を入れても素敵です。ウッドデッキの一辺を全部ウッドプランターにして、コニファで目隠しをつくるアイデアはいかがでしょうか。

おしゃれな庭づくりのアイデア⑨生け垣
生け垣というと、つい和風の庭を想像してしまい、ひと昔前の印象があるかもしれませんが、作り方次第でおしゃれになりますよ。レンガや枕木などで花壇を作り、その中にボックスウッドやプリペットなど洋風の木を利用して、かわいい雰囲気の垣根にすれば洋風住宅によく合います。テーマパークなどには洋風のおしゃれな生け垣がよくありますので、今度遊びに行った際には参考にしてみてくださいね。

おしゃれな庭づくりのアイデア⑩板塀
ホームセンターで購入したツーバイフォーを、お好みの長さや形にカットしてペイントした板塀は、おしゃれ女子の間で大人気です。外部からガーデニングを覗かれないような目隠しにもなりますし、逆に、隣家の見栄えが良くないものを隠すこともできます。ナチュラルな木目もいいですが、ホワイトやブルー、アンティークカラー、センスがあれば板ごとに色を変えるのもおすすめです。濃色に塗った板の上に淡い色で二重にペイントして、少しヤスリをかけて節目や下地の色を所々出せばアンティークな仕上がりになりますよ。おしゃれなフックを付ければ、鉢植えを飾ったり、ガーデニング小物を収納したりすることもできます。

まとめ
おしゃれな庭づくりのアイデアと、ガーデニングのための庭づくりの下準備について記してみました。ガーデニングの工事をするなら、植物に詳しいスタッフがいる専門業者だと安心して依頼できますね。素晴らしいガーデンができあがりますように。
