レイランディの剪定!剪定のプロが方法を伝授します
鮮やかな緑色と円錐型の樹形が美しいレイランディ。コニファーと呼ばれる常緑針葉樹の中でも、生育が活発で丈夫なので、庭木の中でも人気のある品種です。
ここでは、レイランディの育て方のポイント、お手入れのコツなどをご紹介します。
目次
「レイランディ」の基礎知識
「レイランディ」の特長
「レイランディ」の育て方
「レイランディ」の剪定方法
「レイランディ」の剪定のコツ
まとめ
自分での剪定は事故に注意!
「レイランディ」の基礎知識
学名: Cupressocyparis leylandii
科名:ヒノキ科
属名:レイランドヒノキ属
原産地:交雑種
北アメリカ原産の「モントレーイトスギ(モントレー糸杉) Hesperocyparis macrocarpa」と北アメリカ西部原産の「アメリカヒノキ(アメリカ檜) Callitropsis nootkatensis」との交雑種です。
和名:レイランディ
英名:Leyland cypress
樹高:10m
常緑区分:常緑針葉樹
日照:日なた
耐暑性:強い
耐寒性:やや弱い
樹形:ヒノキ科(高性種)
日当たり:日当たりを好む
剪定の時期:2~3月、6~7月
水やり:乾燥に弱いため、未熟な時期は表土が乾いたらたっぷり与える
用途:シンボルツリー、生垣、トピアリー
美しい円錐形品種です。青みをおびた緑色で、冬も色変わりしません。一年を通して緑色で常緑樹です。生垣やトピアリー(樹木を刈りこんで形を作るアートのこと)などに好んで利用されます。
「レイランディ」の特長
レイランディの特長といえば、鮮やかな緑色と円錐型の樹形です。常緑の品種なので、季節を問わず美しい姿で、生垣などに適しています。また、萌芽力が強いため、刈り込んでいってもうろこ状の葉と新しい目が次々に出てくるので、強剪定にも耐えます。その成長旺盛さを活かし、樹木を刈り込んで作るトピアリーアートにもよく使われています。
順調に生育すれば、樹高は10メートルを超えます。堂々と立派な姿は、お庭のシンボルツリーとしても大活躍。12月にはクリスマスツリーとして活用するお家もあるようです。
「レイランディ」の育て方
レイランディは、ひとたび根付けばほとんど手間がかからないと言われています。その点では庭木として管理が楽な方だと言われています。病気や害虫がつきにくく、さらに自然の降雨だけでもしっかり育ちます。植える際には、日当たりを好む品種なので、日向を選びましょう。きっと色鮮やかに育ちます。
水やりは、上記の通り降雨だけでも十分ですが、あまりに乾燥していると生育が悪くなります。表面の土が乾いているような時は、水をたっぷり与えます。若い樹木の場合は、腐葉土などを使ってみたり、有機肥料を与えてみたり工夫すると、しっかりと根付き、元気に育っていくようになるでしょう。
「レイランディ」の剪定方法
レイランディの剪定は、主に刈り込みです。どんどん枝葉が伸びてきますので、春先から初夏にかけてバリバリと刈り込んでいきましょう。剪定のポイントは風通しを良くすること。枝葉が密集してくると、内側に光が当たらなくなり、枯れの原因となります。また、根の負担を軽くし、強風でも木が倒れないようにするために、伸びすぎた枝・混み合った枝を切り詰めたり、間引いたりしていきましょう。
「レイランディ」の剪定のコツ
強くて丈夫なレイランディですが、極稀に枯れてしまうことがあります。その原因は湿度。木の性質上、どうしても枝葉が密集してしまうため、木の内部に枯れ枝がたまり、蒸れた状態を引き起こすことがあります。この蒸れが続くと、内部から徐々に枯れていきます。
選定時には、外部の刈り込みと同時に、内部の枯れ木も除去する作業を行います。風通しを良くしていくことが選定のコツと言えるでしょう。
また、日当たりを好む樹木は寒さに弱いことがあります。気温が低い時期には、水やりのタイミングにも注意をはらいましょう。冬なら、氷の貼るような寒い時間帯はさけ、なるべく日当たりがよく温かいときに水をまくようにしましょう。過剰に水やりをすると、冬場は凍ってしまいますので、乾燥した土を湿らす程度が適しています。
まとめ
レイランディは比較的メジャーな樹木です。育てやすく、手入れもしやすいので人気の樹木ですが、それでも定期的なメンテナンスは必須です。
特に苗木の時期には、乾燥や強風への対策をしっかりとしておくことが必要です。一旦根付いてしまえば、あとはお手入れが楽な品種なので、生垣としてもシンボルツリーとしても長く楽しむことができるでしょう。
また、刈り込みが容易ですので、人為的に樹形を作ることもできます。少しねじれた樹形など、お庭のアクセントにしたい場合は、刈り込みの得意な庭師さんに依頼してみるのも手。業者に任せれば、高所での危険な作業をする必要もなくなり、仕上がりがきれいで安心です。
また、お手入れについても、心配事やご相談がございましたら、ぜひ庭.proにご相談ください。最適な解決方法をご提案致します。
2024年1月26日更新
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎