マキ(槙)の剪定!剪定のプロが方法を伝授します
生垣や庭木に利用されているマキ(槙)。自分で剪定したいけど、失敗して枯らしたり、傷めてしまったらどうしよう・・・。
そんな方に、マキ(槙)の剪定方法やコツ、剪定時期についてご紹介します。
目次
マキ(槙)の基礎知識
マキ(槙)の特長
マキ(槙)を剪定する時期は?
マキ(槙)の剪定方法
マキ(槙)の育て方
マキ(槙)の増やし方
自分での剪定は事故に注意!
マキ(槙)の基礎知識
学名:Podocarpus macrophyllus
科名:マキ科
属名:マキ属
原産地:日本(関東地方以西)、中国、台湾
和名:イヌマキ(犬槇)
英名:Longleaf podocarpus
開花期:5月~6月
植え付け時期:3月~6月、9月
剪定時期:3~12月(寒冷地:10月まで)
日当たり:日なた
耐寒性:弱い
耐暑性:強い
樹高:20m
成長速度:早い(30cm/年になる場合もあり)
花言葉:「慈悲」と「色褪せぬ恋」
マキ(槙)の特長
マキ(槙)は、複数の種類がありますが、「イヌマキ」を指してマキ(槙)と呼ぶことが多いようです。「イヌマキ」は、性質が丈夫で、常緑性の針葉樹で樹高が20mほどになる高木です。古くから垣根に使われたり、和風庭園で利用されたりしています。
大昔は「マキ(槙)」といえば杉の木でした。それにくらべておとる木材だったために「イヌマキ」と呼称されるようですが、水への耐性(たいせい)がよく、建材として利用されています。
「イヌマキ」以外には、「ラカンマキ」と「コウヤマキ」などがあります。「ラカンマキ」はイヌマキの変種で、葉の大きさがイヌマキの半分ほどなのが特徴です。そのぶん手入れが楽なのも魅力的です。「コウヤマキ」は、和歌山県にある高野山に広く分布しているマキの仲間です。
マキ(槙)を剪定する時期は?
マキ(槙)は、3月~12月に樹形を整える目的で刈り込みます。ただし、寒冷地では10月までに作業を終えるようにしてください。
マキ(槙)の剪定方法
マキ(槙)は、枝はほとんど横に張らず自然でもある程度整った樹姿にまとまり、生長も非常にゆっくりですのであまり手間はかかりません。しかし、その美しい樹形を保ち続けるためにはある程度の剪定は必要です。また、病気や害虫からマキ(槙)が弱ったり枯れたりしてしまうのを防ぐためと、剪定をしないと枝葉が伸び放題となり見栄えが悪くなってしまいます。
マキ(槙)の育て方
マキ(槙)は、場所を選ばずに育てられますが、もともと暖かい地域に自生する樹木なので、北海道や東北など寒い地域での植栽は適していません。3月下旬ごろから、植えることが可能ですが、新芽が固まる頃の4月中旬から5月上旬は避けてください。そのためゴールデンウィークから8月下旬から9月に植えつけるのが適しています。
マキ(槙)の増やし方
さし木の場合は、春(3月~4月)、または秋(9月中旬~10月)に行います。春の場合は、昨年伸びた充実した枝を穂木として使います。秋の場合は、今年伸びた枝から10㎝ほどの穂木をとり、水あげ後、鹿沼土などにさします。さし木後は乾燥しないよう注意し、直射日光を避けた明るい場所で管理します。庭植えでも根付くまでは水をやってください。また、植え付けて2年程度は水をやってください。2年以降は、自然雨で大丈夫です。
2024年1月29日更新
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎