混みあった枝を間引いて透かす剪定!
夏のお庭をあざやかなオレンジ色に染める花が咲く「ノウゼンカズラ(凌霄花)」は、花は一日でしおれてしまいますが、次々と咲くので、夏のお庭を華やかに彩ってくれます。ツル性の植物なので、フェンスやパーゴラに誘引し、日よけや生垣として和風、洋風のお庭どちらにもよく似合います。
ノウゼンカズラは、細かい枝を切り取り、幹から伸びた太いつるは切り戻す剪定を行います。ツルを上や真横に伸ばすと花芽がつかないため、ツルの先が垂れるように仕立てる剪定が必要です。この記事では、ノウゼンカズラの剪定方法や基本の育て方などをご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
目次
ノウゼンカズラ(凌霄花)の基本情報
ノウゼンカズラ(凌霄花)の特徴
ノウゼンカズラ(凌霄花)の剪定のタイミング
ノウゼンカズラ(凌霄花)の剪定道具
ノウゼンカズラ(凌霄花)の剪定メリット
ノウゼンカズラ(凌霄花)の剪定方法
↳春(3月~4月上旬)の剪定
↳夏(9月~10月中旬)の剪定
ノウゼンカズラ(凌霄花)の育て方
ノウゼンカズラ(凌霄花)の病害虫
↳アブラムシ
まとめ
自分での剪定は事故に注意!
ボケの基本情報
属名:ノウゼンカズラ属
科名:ノウゼンカズラ科
学名:Campsis grandiflora
和名:凌霄花(ノウゼンカズラ)
原産地:中国
樹高:5~6m
区分:落葉広葉樹、ツル性
耐暑性:強い
耐寒性:強い
開花期:7月~8月
花色:オレンジ、黄、赤
用途:生垣、日よけなど
花言葉:名声、名誉、栄光
ノウゼンカズラ(凌霄花)の特徴
ノウゼンカズラは、オレンジ色の大きな花を夏の陽を受けて咲かせます。幹はツル状で絡みながら伸びるため、フェンスやパーゴラなどに誘引し、日よけや生垣として、洋風、和風のお庭に植栽されます。花は直径6~7cmの広い漏斗形(ろうとがた)で、枝いっぱいに花を咲かせます。葉は長さ3~5cmの奇数羽状複葉で、つやがあり、対生して枝につきます。
ノウゼンカズラのツルは、毎年どんどん伸び、放任していると、いつの間にか外壁や庭中にツルが広がってしまうこともありますので、定期的に剪定して、大きさを調整するように心がけましょう。
ノウゼンカズラ(凌霄花)の剪定のタイミング
ノウゼンカズラの剪定の適期は春の3月~4月上旬、夏の9月~10月中旬です。
春の剪定では、前年の枝をおもいきって切りつめ、バランスよく枝が伸びるようにします。
夏の剪定では、混みあった枝を間引いて、透かすように仕立てましょう。また、花後の花がら摘みも行います。
ノウゼンカズラを含めた、樹木別剪定時期年間カレンダーを作成しました。興味がある方は、ぜひご覧ください。

ノウゼンカズラ(凌霄花)の剪定道具
ノウゼンカズラの剪定は、以下の剪定道具を揃えておきましょう。
・軍手
・植木バサミ
・剪定バサミ
・刈り込みバサミ
・ノコギリ
・脚立
・癒合剤
庭木の剪定にいちばん必要なものは、枝を切る剪定道具です。剪定道具は目的にあわせていくつか種類があり、太い枝を切る時はノコギリ、細い枝を切る時は細枝用の剪定バサミ、枝を切る場合は剪定バサミ、生垣などの刈り込みは刈り込みバサミを使います。剪定道具は、実際に手にとり、使いやすいものを選び、作業に適した道具と使い方のコツを知りましょう。
剪定道具は使用後は必ず汚れを落とし、安全に保管しましょう。万が一、病原菌に侵された樹木を剪定し、病原菌が刃についたまま、他の樹木を剪定をすることで、病原菌を他の樹木にまき散らしてしまうことがあります。そのため、剪定道具は清潔にしておきましょう。
ノウゼンカズラ(凌霄花)の剪定メリット
ノウゼンカズラは、放っておくとツルがどんどん伸びて、庭中に広がってしまうことがあります。また、横や真上に伸びたツルにはつぼみがつかないため、伸びた枝は切り取り、枝垂れになるように仕立てます。終わった花をそのままにしておくと、見た目も悪く、病気なども発生しやすいので、花後は花がらを取っておきましょう。
ノウゼンカズラは定期的に剪定して、大きさを調整するようにしましょう。
ノウゼンカズラ(凌霄花)の剪定方法
ノウゼンカズラの剪定は春の3月~4月上旬、夏の9月~10月中旬に行います。
春(3月~4月上旬)の剪定
【枝を切りつめる】
前年に伸びた枝を葉が出る前に切りつめます。切りすぎかなと思っても、新しいツルがどんどん伸びて、こんもりと茂るのでおもいきって切っても問題ありません。
新しい枝をたくさん出したい場合は、つけ根から2~3芽を残して切り取ります。
【下枝を切り取る】
ひこばえやツルの途中に出る枝は、ツルを更新するとき以外は必要ないので切り取りましょう。
ひこばえは出てきたら、その都度切り取ります。
【仕立て】
ツルが枝垂れていないと、花がつきにくいので、太めのポールなどを立てて絡ませ仕立てます。
下部の枝は切り取っておくとすっきりとした印象になります。
夏(9月~10月中旬)の剪定
【枝を透かす】
混みあった枝や絡んだ枝、樹冠から飛び出した枝は、つけ根から切り取ります。
風通しがよくなるよう、枝を間引いて透かすように整理します。
【花がら摘み】
花後は花がらをとっておきます。終わった花をそのままにしておくと、見た目も悪く、病気などが発生する原因にもなります。
■剪定方法をさらにくわしく知りたい方は、下記の記事がおすすめです。


ノウゼンカズラ(凌霄花)の育て方
ノウゼンカズラは丈夫で、耐寒性や耐暑性が強く、初心者でも比較的育てやすい樹木です。
日当たり
日当たりの良い場所を好みます。
半日蔭の場所でも育ちますが、花つきが悪くなります。
水やり
自然雨で育てることができますが、夏の日照りが続く場合は水やりを行いましょう。
肥料
施肥は5月と8月~9月に有機質肥料を株元にあたえます。
植え付け
植え付けの適期は3月~4月です。水はけのよい適湿な場所に植えましょう。
ノウゼンカズラ(凌霄花)の病害虫
ノウゼンカズラは、虫害には注意が必要です。
虫害で気をつけたいのが「アブラムシ」です。
アブラムシ
春~秋に群生して植物に寄生し、新芽や若葉の汁を吸います。
見つけ次第、筆などで払い落し駆除します。
■害虫対策をさらにくわしく知りたい方は、下記の記事がおすすめです。

まとめ
「ノウゼンカズラ」はオレンジ色の大きな花を咲かせ、夏のお庭を華やかに彩ります。お手入れが比較的簡単で、開花期間も長いため、日よけや生垣として洋風、和風のお庭におすすめです。
ノウゼンカズラは、萌芽力旺盛で、大きく広がりやすいため、定期的に混みあった枝を間引く剪定が必要です。ぜひ、この記事を参考に剪定を行ってみてくださいね。
ご自身での剪定が難しい場合は、専門の造園会社や業者、プロの庭師に依頼するのがおすすめです。
ノウゼンカズラの剪定やお手入れで困った場合は、ぜひ庭のプロ集団『庭.pro』へご相談ください。
皆様のお庭が美しく庭木が健康に育つよう、お手伝いができれば幸いです。
2024年1月30日更新







