銀色の葉が美しいオリーブは庭木としても人気の樹木です。幹回り数十センチの細い木のイメージがあるオリーブですが、太い幹に樹皮がウロコのようになっている堂々とした大木のオリーブを見たことはないでしょうか。明確な決まりはありませんが、ある程度の樹齢を重ねたオリーブは「古木オリーブ」と呼ばれ、若いオリーブとは違った魅力で人気を集めています。
この記事では、古木オリーブの特徴や古木オリーブを使ったガーデンアイデアをご紹介いたします。
目次
オリーブの歴史
古木オリーブの定義は?
オリーブの葉
古木オリーブを使ったガーデンアイデア
ドライガーデン
シンボルツリー
盆栽
まとめ
やっぱりプロに依頼したい方
オリーブの歴史
オリーブの栽培は遥か昔、古代エジプトやメソポタミア文明が栄えていた頃、トルコ南部やシリア周辺で始まったといわれています。トルコ南部やシリア周辺で始まったオリーブの栽培は当時その地域で暮らしていたフェニキア人により近隣の国々に伝えられたと言われています。地中海で始まったオリーブの栽培はその後、アフリカを経由しヨーロッパの国々へと広がっていきました。
日本でオリーブの栽培といえば「小豆島」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。日本には安土桃山時代にオリーブの実とオイルが最初に持ち込まれ、苗木は1862年(江戸時代)に輸入されたものが横須賀に植えたのがはじまりといわれています。オリーブが小豆島へ伝わったのはそれから少し後の1908年の明治時代だそう。アメリカから輸入した苗木を使って試作を行ったのが始まりです。小豆島は気候、風土がオリーブ栽培の盛んな地中海沿岸とよくにているため、国内最大のオリーブ栽培地へと発展していきました。
古木オリーブの定義は?
古木オリーブには樹齢何年以上などの明確な定義はありません。ある程度の樹齢を重ねたオリーブが「古木オリーブ」と呼ばれ、若木が幹が細いのに対し、古木と呼ばれるオリーブは幹が太く、樹皮がウロコのようになっていて堂々とした雰囲気を纏っているのが特徴です。古木になってもシルバー色の美しい葉をつけ、実をたわわに実らせます。
世界で最も古いオリーブの木はギリシャのクレタ島の樹齢3000年とも5000年ともいわれる木。3000年前の日本は縄文時代でたて穴住居に集団で住んでいた時代と考えるとその歴史の長さが実感できますね。日本で最も古いオリーブの木は兵庫県の湊川神社にあり、推定樹齢は150年。世界最古のオリーブと比べるとまだまだ若木と感じますが、太平洋戦争の神戸大空襲、1995年の阪神・淡路大震災などの天災を乗り越えてきた、たくましい木です。
オリーブの葉
オリーブの葉は一般的に長さ6~10㎝、幅2~3㎝で細長い楕円形をしています。光沢のあるシルバー色はオリーブの魅力のひとつですね。
オリーブの葉は健康と美しさの象徴としても広く知られています。オリーブの葉に含まれるポリフェノールはストレスから細胞を保護する抗酸化物質が含まれており、オリーブの葉の摂取は細胞の老化のリスクを軽減させる作用があります。その他にも抗炎症作用、免疫サポートなどの効果があります。古くからオリーブが栽培されてきた背景にはこうした健康効果が得られるということが大きく影響しているのではないかと思います。
古木オリーブを使ったガーデンアイデア
ドライガーデン
オリーブは乾燥を好む樹木です。そのため、ドライガーデン向きの植物との相性は抜群です。古木オリーブとアガベ、古木オリーブとユッカ・ロストラータなど多くの植物を使わなくても存在感のあるお庭に仕立てることができます。
アガベやユッカ・ロストラータなど個性が強い印象のあるドライガーデン向きの植物ですが、存在感はありつつもその肌色や葉色が柔らかい印象の古木オリーブとは個性が喧嘩することなくお互いを引き立てます。個性的なお庭をつくりたいという方にはおすすめの組合せですね。
庭.proの古木オリーブを使ったドライガーデン施工実例
・児島湖からの風を感じるリゾート風ドライガーデン(玉野市/T邸)
シンボルツリー
地中海の香りを運ぶオリーブは家のシンボルツリーにもぴったりです。主庭のシンボルツリーにはもちろんのこと、玄関前や門まわりへの植栽もいいでしょう。地植えが難しい場合は鉢植えをしましょう。
夜はライティングで光をあてることにより、光と影のコントラストが生まれ、家族が安らげる空間を演出することができます。
オリーブの花言葉には「平和」があります。古代ギリシャでは、オリンピックの勝者にはオリーブの冠が授与されていました。平和な家庭が築けるようにという願いを込めて、古木オリーブを植栽するものいいですね。
庭.proの古木オリーブを使ったシンボルツリーの施工実例
・太くずっしりした幹が圧巻の古木オリーブ!まさにシンボルツリー
盆栽
大きなオリーブを植栽する場所がない、そもそもお庭がないという方は古木オリーブの盆栽を室内で育ててみてはいかがでしょうか。古木オリーブを購入し、盆栽に仕立てるのもいいでしょう。小さくても表皮からも古木の魅力が伝わり、存在感を感じられます。
オリーブは乾燥を好む性質で湿気は嫌います。室内で育てる場合は水をやりすぎて根腐れし弱らせてしまうことのないよう注意が必要です。
まとめ
古木オリーブはお庭のシンボルツリーやドライガーデンにおすすめの樹木です。堂々とした姿と爽やかなシルバー色の葉から漂う地中海の香りがお庭によく似合います。
古木オリーブは日本国内では流通が少なく、金額も高額のものが多い傾向にあります。古木オリーブを購入しお庭で育てる際は、信頼できるお店から購入することをおすすめします。また、古木オリーブは大きいものもあり、搬入時にはクレーンが必要な場合もあります。ご自身での植栽が難しい場合には、プロに依頼することをおすすめします。
古木オリーブのご相談は、庭のプロ集団『庭.pro』へお気軽にご相談ください!
2024年2月2日






