お家の駐車スペースは土間コンクリートを敷くか、レンガや枕木などを活用する場合が多くなってきましたが、車が停まっていないときは殺風景になりがちです。特に駐車スペースに土間コンクリートを敷いた場合は、ひび割れ防止の目地を作りますが、その目地を利用してオシャレな駐車場を演出してみましょう。
駐車場の土間コンクリートの目地を埋める方法は、駐車場のグランドカバーに適した植物を植える、砂利、レンガ、天然石、伸縮性のゴム素材、などがありますが、ナチュラル感のある植物を植えてオシャレにする方も増えています。特に最近は駐車場に用いるグランドカバーの植物も踏まれることに耐性のあるものが増えてきています。
このページでは、駐車場の土間コンクリートの目地に適した植物の種類と留意点をご紹介しています。
目次
2.タマリュウ(リュウノヒゲ)
3.リピア(ヒメイワダレソウ)
4.グレコマ
5.タイム
6.ダイコンドラ(ディコンドラ)
7.駐車場の目地を美しくする他の方法
》砂利
》インターロッキングブロック
》ぴんころ石
》固まる土
》人工芝
》レンガ
》タイル
やっぱりプロに依頼したい方
1.芝生
芝生はグランドカバーに広く用いられており、芝の種類もたくさんのものがありますが、駐車場の目地に植えるなら、踏み圧に強いティフトン芝がおすすめです。ティフトンは成長が早く緑が映える種類ですが冬枯れをする芝です。一年中緑を保つようにするには、ティフトンを植えて秋頃に寒地型の冬芝の種を撒くと常緑の芝となります。尚、ティフトンは成長が早いために、夏場は芝刈りを行わないと雑草のようになってしまいます。
2.タマリュウ(リュウノヒゲ)
タマリュウ(リュウノヒゲ)は、キジカクシ科・ジャノヒゲ属に分類される多年草で、丈夫なグランドカバーとして知られているリュウノヒゲの、葉っぱの短いものを掛けあわせて作られ、葉が短く密集しているのが特徴です。草丈は5~10cm程度で夏に白い小さな花を咲かせた後、青い実を付けます。直射日光には弱く、どちらかというと日陰を好み、踏み圧には弱いので、駐車場のタイヤが踏まない場所の目地に適しています。環境が合えばどんどんと増えていき、手入れもあまり必要としませんが、保水と直射日光には気をつける必要があります。
3.リピア(ヒメイワダレソウ)
リピアは、耐寒性や耐暑性に優れており、踏圧耐性にも優れているため、広くグランドカバーに利用されています。草丈は5~10cm程度で、地面を這うように茎が伸びていき広がっていきます。根は地中深くまで伸びるため、土間コンクリートの間の目地よりも、土間コンクリートとフェンスの間のような、土が多い所の方が適しています。日照を好み、強い日ざしや高温には強いですが日陰や湿地には適していません。花は白やピンク、中間色の小花咲きます。また、が集合し、直径1~1.5cm程度の球状になります。
4.グレコマ
グレコマはハート型の斑入りの葉が可愛らしいグランドカバーに多く用いられている植物です。耐寒性で常緑の多年草で、さわやかな芳香があるため、ハーブとしても利用されています。花は淡紫色で春に咲きます。茎も比較的しっかりしているため、少しくらい人が踏む程度では問題はありませんが、乾燥には弱いため、土間コンクリートの目地には向かず、駐車場の周りなどのグランドカバーとして植えるのが適していると言えます。
5.タイム
タイムは、300~400種もあり日本各地でたくさん育成されています。古くからハーブとして利用され、殺菌防腐効果があり防虫効果もあり虫を寄せ付けにくい特性があります。グランドカバーには「クリーピングタイム」がおすすめで、地面を這うように伸びていく特性があります。日当たりと乾燥を好むため、カーポートを設けない駐車スペースなどに向いています。
6.ダイコンドラ(ディコンドラ)
ダイコンドラ(ディコンドラ)は、這うように伸びる長い茎に葉が密につき、グラウンドカバーには最適な植物ですが、踏圧には強くないため、植える場所を選びます。花は3mm程度の小さい花なのでほとんど目につきません。緑葉タイプは造園用の種が販売されていますので、踏んで枯れてしまった場合は種をばら撒けば簡単に補修できます。冬に葉が傷んで茶色くなったり枯れたりすることがありますが、翌春また芽吹いてくるので心配はありません。シルバー系のグリーン系の品種では性質が異なり、それぞれに合った育て方をする必要があります。
7.駐車場の目地を美しくする他の方法
今回は駐車スペースに土間コンクリートを敷いた際の目地と周りをグランドカバーに向いた植物で美しくする方法をご案内しましたが、植物は生き物なのでお手入れが必須になりますし、環境への適応も必要となってしまうので、お手間をかけたくない場合は以下の方法も検討してみてくださいね。
砂利
駐車スペースの目地材として広く用いられています。砂利の形状や色味はさまざまなものがあり、好みのカラーに合わせてセレクトする楽しみもあります。
インターロッキングブロック
インターロッキングブロックは人工的に作られた舗装ブロックです。透水性の高さと豊富なデザインとカラーがあるので、華やかさ名雰囲気やモダンな雰囲気等好みに応じてセレクトしてみよう。
ぴんころ石
ピンコロ石とは、10cm角程度の立方体に整形された天然石で、でこぼこの質感は趣があるものの、少し歩きにくいという面もあります。天然石特有の高級感がや重厚さのあるスペースとなります。
固まる土
固まる土とは、土にセメント等を混ぜて、固めることにより雑草を生えてこなくする土のことで、たくさんの種類のものが販売されていますので、ホームセンターなどで簡単に入手できます。広い面を施工するにはプロに依頼した方が良いですが、目地のみであれば、固まる土を目地に撒いて水をかけるだけで土の質感を出して雑草を抑制することができます。
人工芝
土間コンクリートの目地のみであれば、人工芝の敷設でも良いかも知れません。ご自身のDIYでも1日もあれば敷設が可能ではないかと思います。尚、目地が土の場合は隙間無く貼らないと横から草が生えてくることも。
レンガ
レンガはアンティークレンガやオーストラリアレンガなどたくさんの種類がホームセンターなどで販売されていますので、比較的入手は簡単ですが、レンガ目地にする場合は通常は土間コンクリートの施工時に同時に敷設するもののため、後からレンガを敷設する場合はDIYで行うには大変です。また、レンガのサイズも種類によって異なる場合もあるので注意が必要です。
タイル
カラフルで様々なデザインのものがあるタイルですが、目地材として使用する場合は土間コンクリートを敷設する際にプロに一緒にお願いする方が良いでしょう。コンクリートは敷設後伸縮を繰り返しますので、目地の幅や目地材を入れる場所を間違えると、すぐにひびが入ってしまいます。
駐車場の土間コンクリートの目地が美しくなる、おすすめのグランドカバーをご紹介しました。グランドカバー植物にもいろいろなタイプがありますし、植物以外の方法も選択肢はたくさんあるので、環境やデザインにぴったりなものをチョイスしてくださいね。
土間コンクリートの敷設、カーポートの設置、目地植物のチョイスや植栽など、難しいようなら是非ご用命くださいね。庭木のメンテナンスはこちらから
2024年1月24日更新
執筆者:造園技能士 竜門 健太郎